エキスポシティ開業から1ヶ月!出足好調!ただし今後に課題も・・・

2015年12月28日
エキスポシティ


もう今年も残すところあとわずかになりましたね。11月19日にグランドオープンしたエキスポシティも開業から1ヶ月以上が経ちました!今回はグランドオープンから約1ヶ月をさまざまな観点から振り返ってみたいと思います。

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出足は好調
2015年11月19日にグランドオープンしたエキスポシティですが出足は非常に好調のようです。新聞記事によると来店客数・売上ともに想定を超える推移で、話題のテナントを中心に想定の2~3倍の売上を記録するところもあるなど好調のようです。私も今までさまざまな大型商業施設を取材してきましたが、日々エキスポシティの人出には驚かされるばかりです。

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モノレールの利用者大幅増
エキスポシティの好調さを象徴するかのように、大阪モノレールは万博記念公園駅の利用者が急増しています。当初の予想をはるかに上回る利用者の増加で、平日は約12,800人(乗降25,600人)と以前の3倍、休日は23,100人(乗降46,200人)と利用者は約2倍に達したそうです。ちなみにこれらの数字には定期券利用は含まれていませんので、エキスポシティの従業員約5,000人といわれる数を入れるともの凄い数字になります。

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JR茨木からのバスも好調
バス路線はJR茨木駅からが主になりますが、こちらも利用は好調に推移しています。休日ともなれば朝・夕に積み残しが出るほどで、開業前の空気輸送と揶揄されていた状態が嘘のようです。

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エキスポシティ好調の要因は?
個々のコンテンツの充実
ひとことでいうと‘個々のコンテンツの充実‘でしょうか。エキスポシティに来店した方はわかると思いますが、広大なエキスポシティにはなにかしら自分の好きな施設やテナントがあると思います。幅広い層に人気の「ニフレル」。映画好きにはたまらない「109シネマズ大阪エキスポシティ」。お父さん世代に絶大な人気を誇る「ガンダムスクエア」。子どもから大人まで人気の「ポケモンEXPOジム」など。ファッションには興味ないけど・・・食には興味ないけど・・・という方にも個々のコンテンツが充実しているので、なにかしら引っかかる施設があるのがエキスポシティだと思います。

大型エンターテインメント施設
エキスポシティは「ららぽーと」と8つの大型エンターテインメントからなる大型複合施設です。従来の大型商業施設はエンターテインメントといえば映画館ぐらいで、最近はどこも似たりよったりの施設が多くなっていました。そこでエキスポシティは水族館やポケモンといった今までSCになかった施設を導入することで差別化を図り集客に成功している印象です。既存施設でも多くみられる映画館は、次世代IMAXや4DXの導入だけでなく、国内最大規模のスクリーンを導入することで差別化を図り集客に寄与しています。

広域からの集客に成功
当初心配されていた周辺道路の渋滞はほとんどなく、車を使って来店される方は主に大阪府外から来店されている方が多い印象です。私は暇があればエキスポシティの駐車場を運動もかねて歩きまわっているのですが、他府県のナンバーの多さにはいつも驚かされるばかりです。特に神戸ナンバーが多く、姫路・京都・奈良をはじめ、岡山・広島・徳島・福井・三重などのナンバーをよく見かけます。エキスポシティ近くに名神・中国道のICがあるため、かなり広域からの集客に成功している印象です。

ファッションの充実
有名セレクトショップ(ビームス・アローズ・シップス・アーバンリサーチ・ジャーナルスタンダードなど)の導入だけに留まらず、RHCロンハーマンやアバクロ・ホリスターなど近隣SCにはないテナントを導入することで、既存のSCとは差別化を図り集客に成功している印象です。また百貨店ブランド(マイケルコース・ケイトスペード・ポロラルフ・セオリー・コールハーンなど)を多数導入している点や、メンズ取扱い店が100店舗以上(周辺SCの約5倍)導入している点も既存SCには見られなかった傾向です。また三井不動産が最も取り込みたいとチカラを入れている層がファミリー層の中でも子育て世帯です。それを象徴するかのように「ららぽーとEXPOCITY」のベビー・キッズ関連では、郊外SCブランドに加えてヒステリックミニ・ミキハウスなどの幅広いラインナップで、ベビー・キッズ用品の店舗数は関西最大級となっています。

食関連の幅広さ
牛たんの利休や金子半之助・オムライスの北極星など周辺SCでは見られないワンランク上のフードコート。パンケーキブーム発祥のお店エッグスンシングスや、大阪万博をモチーフにした「万博食堂」、ビッフェ式のケンタッキーなど個性豊かなレストラン街。カントリーマアムファクトリーやカルビープラス、ギャレットポップコーンなどの充実した食物販店など、食の充実が図られている点もエキスポシティの特徴です。

キャラクター関連の充実
ガンダムスクエアやポケモンEXPOジム、ひつじのショーンをはじめ、キデイランドやサンリオギフトゲートなどが導入されており、キャラクター関連は非常に充実しています。また期間限定のカピバラさんカフェなどの他、鉄道模型のポポンデッタなどの導入で幅広い層に受け入れられやすい点もエキスポシティの特徴です。





これからも話題の施設が続々!
エキスポシティは来春にかけて残る施設がオープン予定という点にも注目です。バーゲンも終わり集客が最も落ちる1月下旬に「オービィ大阪」が、そして集客力が落ちるとされるオープンから半年経つ頃に日本一の観覧車が完成しオープン予定です。三井不動産の集客戦略には驚かされます(^_^.)



これからの課題
一方で1ヶ月間取材してきて個人的に感じた課題をいくつか紹介します。


公共交通機関の充実
公共交通機関を使ってエキスポシティへアクセスするには大阪モノレールが主になりますが、上記で書いたように利用者は大幅に増加しています。今は臨時列車の運行などで比較的スムーズに運行していますが、近くでサッカーの試合があると大変混雑し積み残しが出る事態となっています。来春以降エキスポシティに隣接する「市立吹田サッカースタジアム」が本格稼働すると、万博記念公園駅の利用者はさらに増えると予想されるため今後の課題となりそうです。休日の2便のみ運行している万博記念公園駅ーJR吹田間のバス路線の増便など、今後公共交通機関の充実を図っていくことが課題と思います。

ららぽーとのトイレが少ない
毎週週末になると男女ともに行列ができる「ららぽーと」のトイレ。施設規模の割に少ないことが原因であると思われ、主要動線か離れた場所であっても週末は行列ができています。またメンズ取り扱い店の多さの割に男性用トイレの狭さには少し疑問も感じます。

映画館に行くには傘が必要!?
エキスポシティはアウトレットモールのような配置で大型エンターテインメントが並んでいます。基本的に駐車場がある「ららぽーと」側から各エンターテインメント施設へは雨除けの屋根が設置されていますが、映画館「109シネマズ」だけは入口まで屋根がありません。雨が降っているときは傘を差すか走っていくことになるのですが、ここに屋根が設置されると便利だなと感じました。

駐車料金が高い!?
これについては多く聞かれる点ですが、駐車料金の高さが渋滞緩和に一役買っている点を見ると、個人的に納得の料金設定と思っています。渋滞が発生すれば周辺住民の不満が高まるでしょうし、駐車料金を高く設定しすぎても利用者から不満が出てきます。両方の釣り合いを考えると妥当の料金設定なのではないかと思います。ただし今後の状況によって料金の改正は必要と考えています。駐車料金を高く設定しすぎて失敗した商業施設もあります。人出が落ち着いてきたら「ららぽーと甲子園」と同じ料金体制(最初の1時間は無料、後30分ごとに200円)にすることが妥当ではないかと思っています。



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