エキスポシティ開業から1年で2,400万人が来場!想定を大きく上回る集客の背景とは

2016年11月17日
エキスポシティ



「遊ぶ・学ぶ・見つけるの楽しさをひとつに」をコンセプトに、大阪府吹田市のエキスポランド跡地に誕生した日本最大級の大型複合施設「エキスポシティ」。全305店舗からなる三井ショッピングパーク「ららぽーとEXPOCITY」と、8つの大型エンターテインメント施設で構成され、2015年11月19日にグランドオープンしました。


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開業から1年で2400万人が来場!
三井不動産が開発した大型複合施設のエキスポシティ(大阪府吹田市)の開業1年間の来場者数は2400万人となり、当初予想の1700万人を大幅に上回った。複数のエンターテインメント施設を配したことで、ショッピング以外の来店動機を喚起したことが、集客数につながったとみている。近隣施設との連動などさまざまな販促策を強化しており、2年目も集客数の維持を目指す。来場者数は、エンターテインメント施設、商業施設を含めたもので、開業から10月末までの推計値。なおエンターテインメント施設のひとつ「ニフレル」は、6日に入館者数200万人を超えたと発表している。 引用元 繊研新聞


➡集客数好調な裏にはエンタメ施設の存在
開業1年目の来場者数が2400万人を記録したエキスポシティ。この数字は郊外にある複合商業施設では断トツともいえる集客数で、関西を代表するショッピングモールが年間1500万人~2,000万人であることを考えても、頭一つ抜き出た集客数であることがわかります。6日に来場者数200万人を突破した「ニフレル」や「オービィ大阪」など、他施設には見られないエンターテインメント施設が集客を大きく牽引する形となったと思われます。



客層・商圏は?
施設全体の客層は「ヤング、ファミリーからシニアまで幅広く利用している」(三井不動産商業マネジメント)。小・中・高校のほか団体客も多く四国や北陸などからも来場している。商圏は、吹田、豊中、茨木といった「6市10㌔圏」が中心だが、週末は20㌔圏に広がっており、エンターテインメント施設複合型SCの特性が表れている。7月に高さ日本一の観覧車が完成したこともあり、夏休みやシルバーウィーク時の集客力は高かったという。来場者は大阪府6割、兵庫県・京都府2割、その他2割で、来場手段は車が6割、公共交通機関や徒歩・自転車が4割の構成となった。 引用元 繊研新聞
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➡遠足や修学旅行先にも!
記事内でもあるように、エキスポシティでは春頃から団体客が多く見られるようになりました。万博公園とセットで遠足や就学旅行先に選ぶ学校が増えたためで、当ブログにも中国・四国や北陸、九州などから学校単位でのお問い合わせを頂くこともあるほどです。開業当初にはあまり想定していなかった団体客の来場により、エキスポシティではお土産品などの需要が増加。ららぽーと内にある食物販店などでは、需要に応える形で開業当初には見られなかったエキスポシティ限定品などのお土産品が登場しました。


➡モノレールの利用者が大幅に増加!
エキスポシティ開業により最寄りの公共交通機関である大阪モノレールの利用者は急増しました。特に最寄り駅の万博記念公園駅は、エキスポシティ開業前に比べ、平日で約3倍、休日で2~3倍に利用者が増加。大阪モノレール全体でも大きく利用者は大きく増え、売上高・利用者数ともに過去最高を更新する形となりました。

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気になる売上高は?
売上高は全館、商業ゾーンともに未公表。商業ゾーンは「飲食や食物販は好調」だったが、ファッション関連は市況同様に低調だった。「ファストファッションやセレクトショップは堅調に推移したが、高感度な店舗については顧客作りに時間が掛かっている」という。課題としていた平日利用の底上げについては、駐車場(平日2時間無料)サービスの拡大やカード会員を対象にした毎週水曜日のポイントアップのほか、9月からはテナントによるワークショップを毎週火曜日に開催しており、「日常利用が増えている」という。 引用元 繊研新聞



➡売上高未発表の理由とは
三井不動産は当初、エキスポシティ全体の年間売上目標は600億円と掲げていました。エキスポシティ規模の複合商業施設で、開業1年目の売上高が公表されないケースは珍しく、業界では目標未達のため発表を控えたという見方が大半となっています。個人的にも来場者数は目標を大幅に上回ったものの、想定よりもショッピング目的で来場する人の割合が少なく、売上高に結びついていないのではないかと思います。特にららぽーとEXPOCITYは高感度なファッション関係の店舗が多く、百貨店などと同様で顧客作りに時間がかかるものと思われます。



今後は周辺施設との連携をさらに強化!
この秋からは、近隣の万博記念公園のイベントとの連動や吹田サッカースタジアム試合日の販促企画に力を入れ始めたエキスポシティ。ららぽーと館内で万博公園のイベント情報や吹田サッカースタジアムの試合情報などをモニターで流すなど、周辺施設との相乗効果を期待しているようです。今後はさまざまなイベントの連動に期待が膨らみます。

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ららぽーと館内に置かれた吹田サッカースタジアムのパンフレット



というわけで、ここまでエキスポシティの1年をざっと見てきましたがいかがだったでしょうか。商業施設は2年目が勝負!といわれているだけに、今後もエキスポシティの動向を見守っていきたいと思います。



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