密かに話題となっている大阪メトロ今里筋線の万博記念公園延伸案
万博公園でのイベント開催時や、パナソニックスタジアム吹田でサッカーの試合が開催される場合、大阪モノレールは臨時ダイヤで対応しているのが現状。しかし、モノレールは4両編成であるのと、運行本数が限られていることもあり、輸送能力には限界があります。事実、イベント開催時は臨時ダイヤで運行していても、遅延してしまうことがよくあります。

イベント開催の影響による利用者の増加で遅延する大阪モノレール
また、大阪モノレールがなにかしらの影響で不通になってしまった場合、万博記念公園周辺にはバスや自家用車など、車を使ってアクセスするしかなくなります。2018年6月に発生した大阪北部地震では、大阪モノレールが5日にわたって不通となり、エキスポシティでは従業員の確保が出来ないなどの理由から、運転を再開するまで全館で臨時休業が続きました。
そんな大阪モノレールしかない万博公園周辺の鉄道アクセスを改善しようと、最近よくネットで話題となっているのが
大阪メトロ今里筋線の万博記念公園への延伸案全く計画として具体化されているわけでもなく、ただの妄想ともいえるこの延伸案ですが、よく考えてみると結構夢があります。
まず大阪メトロ今里筋線ですが、大阪市東淀川区の井高野駅から東成区の今里まで、大阪市東部を南北に走っている地下鉄路線になります。開通以来利用者は伸び悩み、赤字が続いている路線でもあります。

赤い線が大阪メトロ今里筋線。大阪市東部を南北に走っている
この大阪メトロ今里筋線を北に延伸させ、阪急京都線の正雀駅付近、JR京都線の岸辺駅付近に駅を設置し、万博記念公園まで延伸するという計画案がネットを中心に広がっています。
大阪メトロ今里筋線の万博記念公園までの延伸予想図。JR岸辺駅付近でJR京都線と、阪急正雀駅付近で阪急京都線と連絡し、万博記念公園まで至る。(イメージ図は管理人が独自に作成したもので、ルートなどは不確定)
まだ妄想の範囲内の計画案ですが、とある議員の中にはこの延伸計画案に積極的な方もおられ、少しずつですが広がりをみせています。延伸によって得られる効果とは
でもなんで大阪メトロ今里筋線なの?と思いませんか。梅田や難波・天王寺などの大阪を代表するターミナルを通るわけでもないのに。
実はこの延伸計画案には、JR京都線と接続できるという利点があります。現状、万博記念公園周辺にJR沿線からのアクセスしようすると、これが結構不便なんです。JR新大阪駅で大阪メトロ御堂筋線・北大阪急行線に乗り換えて千里中央まで行き、そこから大阪モノレールで目指すルートか、JR茨木駅から路線バスを使ってアクセスするルートが一般的です。
これが大阪メトロ今里筋線がJR岸辺駅付近で接続すると、岸辺駅で乗り換えるだけで万博記念公園にアクセスできるようになり、所要時間短縮や運賃が安く済むなど利便性は大きく向上します。JR岸辺駅周辺は北大阪健康医療都市(健都)として、現在大きく変貌を遂げている注目のエリアでもあります。駅前には、国立循環器医療センターや吹田市民病院が移転するなど、新しい健康医療都市として発展著しい場所です。
この岸辺駅と万博記念公園駅を繋げることこそ、今回の大阪メトロ今里筋線の延伸計画案において最大の利点といえるでしょう。
また大阪メトロ今里筋線が万博記念公園に延伸すれば、鉄道アクセスが分散されるため、大きく利便性が向上するのではないかと考えられます。今里筋線沿線の方が便利になるのはもちろん、多くの利点があるといえるのではないでしょうか。
まだまだ不確実なこと(アリーナの実現や太陽の塔の世界遺産登録など)が多く、実現には程遠いと思われます。ただ今後、万博記念公園周辺の開発に合わせて、大阪メトロ今里筋線の延伸が現実味を帯びてくる日がくるかもしれません。
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